公開日 2025年10月08日
リチウムイオン電池は、スマートフォンやモバイルバッテリーだけでなく、ワイヤレスイヤホン、スマートウォッチ、携帯用扇風機など、日常的に身に着ける・持ち歩く製品に広く使われています。しかし、その取り扱いを誤ると、発熱・発火・爆発の事故につながります。
特に、不適切な廃棄は深刻な問題です。リチウムイオン電池が他のごみに混ざると、ごみ収集車や処理施設で押しつぶされ、大規模な火災の原因となります。 昨年(令和5年度)、全国で消火活動が必要となった火災事故は約 8,500件に上りました。
1.強い衝撃や圧力を加えないようにしましょう
• リチウムイオン電池は、強い衝撃や圧力によって損傷し、発煙・発熱・発火・破裂・爆発する場合があります。
• 製品を落とす、ポケットに入れたまま座るなどの行為を避けてください。
• 強い衝撃や圧力が加わった後、時間が経ってから発熱・発火等することもあるため、この点にも注意が必要です。
• 変形した製品を元に戻そうと力を加えることも危険です。
• リチウムイオン電池は、その構造上、熱や衝撃に弱いという特性を持っています。強い衝撃や圧力が加わるとセパレータが破損し、正極板と負極板がショート(電気的につながる)することで異常発熱を引き起こし、発火に至ることがあります。
2.高温になる場所では使用・保管しないようにしましょう
• リチウムイオン電池は、高温環境に置かれると内部で異常な反応が進み、発熱・発火等に至る場合があります。
• 炎天下の車内、直射日光の下、暖房器具の近く、かばんや布の中などの熱のこもりやすい場所では、製品や充電器を使用・保管しないでください。
3.充電は安全な場所でなるべく起きている時に行いましょう
• 充電したまま就寝し、発熱・発火に至る事故が起こっています。
• 充電は、周囲に可燃物のない安全な場所で、なるべく起きている時や、製品の様子が確認できる時間に行ってください。
• スマートウォッチをつけたまま就寝し、発熱によりやけどを負った事故も発生しているため、就寝時の使用・保管にも注意が必要です。
• 過充電や過放電も発火や性能低下の原因となる場合があるため、完全に充電されたら充電をやめることが望ましいです。
4.異常を感じたら使用を中止しましょう。
4.異常を感じたら使用を中止しましょう
• 熱くなっている、膨らんでいる、液漏れする、変なにおいがする、異音がするなどの異常が見られた場合は、そのまま使い続けると、発煙・発熱・発火・破裂・爆発につながる場合があります。
• 充電が遅くなった、できなくなった、充電時に以前より熱くなる、突然電源が切れるといった変化にも注意が必要です。
• 異常に気づいたら直ちに使用・充電を中止し、事業者の修理窓口などに相談してください。
リチウムイオン電池の処分方法
• 電池を使い切る: 発火リスク軽減のため、なるべく電池を使い切って(放電させて)から捨ててください。
• 絶縁する: 充電が残っていると特に危険です。端子部分をテープで覆うなど絶縁をして廃棄してください。
• 注意! 危険なため、製品から無理にリチウムイオン電池を取り外すことはしないでください。
機器からリチウムイオン電池を外し金属端子部を絶縁して、45ℓ以下の透明半透明の袋に入れ有 害・危険ごみの日に出すか、お近くの「リサイクル協力店」へ引き渡してください。電池を外した 機器は小型家電リサイクル対象品(家庭ごみの出し方ガイドブック P10 参照)は小型家電リサイ クル製品の日、それ以外の物はもやせないごみの日に出してください。電子たばこや携帯扇風機などの電池が取り外せない機器については、そのまま有害・危険ごみの日に出してください。
※リサイクル協力店の検索は【一般社団法人 JBRC(URL:https://www.jbrc.com/)】
別添1_注意喚起[PDF:1.53MB] 別添2_啓発用チラシ[PDF:845KB]