公開日 2025年12月26日
○令和8年4月1日から水道料金を改定します。
※下水道使用料については、変更ありません。
○北茨城市の水道料金を改定する理由
①水道施設の更新
本市の水道施設は、経年劣化が著しく、更新のペースも全国平均より遅れている状況にあり、このままの状態で推移した場合、管路破損による断水や道路陥没、あるいは浄水・配水施設等の障害による給水停止などにより、市民生活や経済活動に影響が生じる可能性があります。これらの施設の更新には、多額の費用がかかることから、財源の確保が必要です。
②水需要の減少
全国的な少子高齢化に伴う人口減少、節水型社会の進行により水需要が減少しているため、水道料金収入が年々減少しているうえ、水道事業は独立採算制(水道事業の中でお金のやりくり)と受益者負担(利用した人から利用料を徴収)の原則に基づいているため、多額の建設資金が必要な場合であっても、水道事業の収入のみで賄わなければならず、老朽施設の更新費用を賄うことは厳しい状況です。
③北茨城市水道料金等審議会の答申
審議会での審議の結果、市民の皆さんに、安心・安全な水を安定的に供給し続けるためには、財源の確保が必要不可欠であり、現行の水道料金では、健全な水道運営を行っていくことは困難となることが予想されることから、水道料金の改定(引き上げ)はやむを得ないものであるとの答申が出されました。
詳細は以下をご覧ください。
https://www.city.kitaibaraki.lg.jp/docs/2025062300026/
○改定前の水道料金表(2か月毎)
(消費税抜き)
| 口径 | 基本料金(0〜10㎥) | 従量料金(1㎥当たりの単価) | |||
| 基本水量 | 金額 | 11㎥~20㎥ | 21㎥~60㎥ | 61㎥以上 | |
| 13mm |
10㎥
|
2,400円 | 70円 | 174円 | 205円 |
| 20mm | 3,200円 | ||||
| 25mm | 4,940円 | ||||
| 30mm | 4,940円 | ||||
|
40mm |
8,840円 | ||||
| 50mm | 14,820円 | ||||
| 75mm | 27,040円 | ||||
| 100mm | 44,200円 | ||||
|
150mm |
91,000円 | ||||
↓
○改定後の水道料金表(2か月毎)
(消費税抜き)
| 口径 | 基本料金(0〜10㎥) | 従量料金(1㎥当たりの単価) | |||
| 基本水量 | 金額 | 11㎥~20㎥ | 21㎥~60㎥ | 61㎥以上 | |
| 13mm | 10㎥ | 3,020円 | 88円 | 219円 | 258円 |
| 20mm | 4,020円 | ||||
| 25mm | 6,220円 | ||||
| 30mm | 6,220円 | ||||
|
40mm |
11,120円 | ||||
| 50mm | 18,640円 | ||||
| 75mm | 34,020円 | ||||
| 100mm | 55,600円 | ||||
|
150mm |
114,480円 | ||||
○新しい水道料金の適用時期
北茨城市では、検針は2か月に1度行い、2か月分の料金をまとめて請求しており、請求月はエリアによって、偶数月と奇数月に分かれています。偶数月請求の方は6月請求分から適用となり、奇数月請求の方は7月請求分から適用となります。

○水道料金改定のイメージ
(モデルケース(参考)※2か月分 消費税抜き)
単身世帯(16㎥) 現行 2,820円 →改定後 3,548円 728円増
2人世帯(30㎥) 現行 4,840円 →改定後 6,090円 1,250円増
3人世帯(40㎥) 現行 6,580円 →改定後 8,280円 1,700円増
4人世帯(46㎥) 現行 7,624円 →改定後 9,594円 1,970円増
○水道料金(改定後)の計算方法の例
算定方法〈口径13mmで2か月で68㎥使用した場合〉
|
基本料金 10㎥の基本 料金を含む |
+ | 従量料金 | + | 消費税 10% |
= |
合計 切り捨て |
||
| 11〜20㎥ | 21〜60㎥ | 61㎥〜 | ||||||
| 10㎥×88円 | 40㎥×219円 | 8㎥×258円 | ||||||
| 3,020円 | 880円+8,760円+2,064円 | 1,472円 |
16,196円 |
|||||
○水道料金(改定後)の早見表(2か月分 消費税抜き)
| 使用 水量 |
口径13mm |
口径20mm | 口径25・30mm | ||||||
| 現行料金 | 改定料金 | 増加額 | 現行料金 | 改定料金 | 増加額 | 現行料金 | 改定料金 | 増加額 | |
| 10㎥ | 2,400円 | 3,020円 | 620円 | 3,200円 | 4,020円 | 820円 | 4,940円 | 6,220円 | 1,280円 |
| 20㎥ | 3,100円 | 3,900円 | 800円 | 3,900円 | 4,900円 | 1,000円 | 5,640円 | 7,100円 | 1,460円 |
| 30㎥ | 4,840円 | 6,090円 | 1,250円 | 5,640円 | 7,090円 | 1,450円 | 7,380円 | 9,290円 | 1,910円 |
| 40㎥ | 6,580円 | 8,280円 | 1,700円 | 7,380円 | 9,280円 | 1,900円 | 9,120円 | 11,480円 | 2,360円 |
| 50㎥ | 8,320円 | 10,470円 | 2,150円 | 9,120円 | 11,470円 | 2,350円 | 10,860円 | 13,670円 | 2,810円 |
| 60㎥ | 10,060円 | 12,660円 | 2,600円 | 10,860円 | 13,660円 | 2,800円 | 12,600円 | 15,860円 | 3,260円 |
| 70㎥ | 12,110円 | 15,240円 | 3,130円 | 12,910円 | 16,240円 | 3,330円 | 14,650円 | 18,440円 | 3,790円 |
| 80㎥ | 14,160円 | 17,820円 | 3,660円 | 14,960円 | 18,820円 | 3,860円 | 16,700円 | 21,020円 | 4,320円 |
| 90㎥ | 16,210円 | 20,400円 | 4,190円 | 17,010円 | 21,400円 | 4,390円 | 18,750円 | 23,600円 | 4,850円 |
| 100㎥ | 18,260円 | 22,980円 | 4,720円 | 19,060円 | 23,980円 | 4,920円 | 20,800円 | 26,180円 | 5,380円 |
○水道料金改定に関するQ&A
Q なぜ、水道料金を改定(値上げ)する必要があるのか?
A 前回、料金改定をさせていただいた平成30年8月以降も、人口減少や節水機器の普及により、水道料金収入が年々減少している状況です。また、近年の物価高騰等により、水をきれいにして皆様に届けるために必要な費用が増加しており、令和4年度以降、その費用を水道料金収入で賄えていない状況です。さらには、本市の水道施設は、経年劣化が著しく、更新のペースも遅れている状況で、水道管の破損による断水や道路陥没、あるいは、浄水・配水施設等の障害による給水停止などが発生する可能性もあるため、将来にわたって安全な水を安定的に供給し続けるためには、施設の更新や耐震化が不可欠であり、その財源を確保するために、改正させていただくものです。食料品など、生活必需品の価格が高騰しているところに水道料も値上げとなり、大変申し訳ありません。引きつづき、経費の削減に努めて参りますので、ご理解いただきますようお願いいたします。
Q なぜ、25.8%なのか?
A 今後5年間(令和8~12年度)における水道事業の収入と支出について、人口の減少や物価高騰の状況、必要となる水道施設の更新費用等を勘案して試算したところ、経費を削減し、将来の施設更新費用の積み立てを最小限にした場合でも、この5年間で約12億3400万円が不足する見込みとなっております。
この不足を補い、健全で持続性のある水道事業経営に必要な財源を確保するため、現行の料金体系による水道料(5年間で約47億8300万円)と比較して平均で25.8%の引き上げが必要となります。
Q なぜ、今なのか?
A 急激な物価高騰等により、既に令和4年度から水道水を作るのにかかる費用を水道水を供給することで得られる費用で賄えていない状況です。積み立て財源も急速に減少しており、あと3年程度で枯渇し、水道事業の経営が困難となることから、水道料金等審議会においても、令和8年度より早期に改定を行うことが望ましいとされたところです。
Q どの様な経営努力をしてきたのか?していくのか?
A 業務の委託化やIT(インフォメーション・テクノロジーの略=既存の業務プロセスをデジタル技術で効率化・省力化)化などにより、人件費の抑制を図り、平成12年度のピーク時と比べ、令和6年度においても、年間1億2300万円の削減となっています。また、コンビニ納付やスマートフォンによるキャッシュレス納付・開閉栓の受け付けを開始するなど、利用者サービスの強化を図り、収納率の向上に努めております。引き続き、施設の統廃合やダウンサイジング(人口減少等にあわせて、現行サイズから実際に必要となるサイズに小さくする)、AI(人工知能)やDX(デジタル・トランスフォーメーションの略=デジタル技術の活用による新たな商品・サービスの提供、新たなビジネスモデルの開発を通して、社会制度や組織文化なども変革していくような取組)の推進等により経費の削減に努めて参りますので、ご理解・ご協力いただきますようお願いいたします。
Q 今後、さらに改定(値上げ)はあるのか?
A 今回の改定は、令和8年度から12年度までの5年間についての試算結果に基づくものとなっております。今後も、人口の減少等による料金収入の減少や物価高騰等による経費の増加があれば、3年から5年毎に料金の改定等が必要かどうか判断することとなります。引き続き、施設の統廃合やダウンサイジング、AIやDXの推進等により経費の削減を図り、水道料の値上げ回避・値上げ幅の縮小に努めて参りますので、ご理解・ご協力いただきますようお願いいたします。

